【PMコンシェルジュ】プロジェクトマネジメント メールマガジン (No.365) ■━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━■   PMコンシェルジュ(プロジェクトマネジメントコンシェルジュ)   2011年6月27日(No.365)    http://www.sno.jp   Index     ・今回のテーマ(もしもドラッカーがPMだったら 44)     ・質問     ・編集後記     ・PMコンシェルジュについて ■━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━■  今回はこのメールマガジンの最後の発信になります。 発信始めた頃よりも、プロジェクト・マネジメントについて、言葉 だけは人々に馴染むようになったようです。 これからは、世の中のプロジェクトが多くの成果を出すことを願っ ています。 ■━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━■ 【今回のテーマ】 もしもドラッカーがプロジェクトマネージャだったら 44  今回は次の言葉についてです。 ドラッカー氏の言葉----------------  「イノベーションの戦略において第一に重要なことは、古いもの、 死につつあるもの、陳腐化したものを計画的かつ体系的に捨てるこ とである。イノベーションを行う組織は、昨日を守るために時間と 資源を使わない。昨日を捨ててこそ、資源、特に人材という貴重な 資源を新しいもののために解放できる。」 ----------------------ここまで 「マネジメント 下」 ダイヤモンド社 P277〜278 「イノベーションの戦略」からの抜粋です。 図示してみました。 → http://sno.jp/mail_magazine/img/365.jpg  計画的・体系的に捨てることが習慣づいていないと、 「捨てること」とは本当に難しいものです。 それが個人の身の回りの物であっても難しく、ましては物のように 形として見えないものはなおさらです。 しかし、一歩引いてみると、「捨てること」は 実は「今、何が大事か」ということを知ることでもあります。 そして、特にマネジメントとして養うべき能力は「捨てる力」であ ると思うことも度々思うことがありました。 ただ、捨てることは、勇気や責任という痛みが伴うからこそ、人間 心理としては避けたいものです。 どうして、マネジメントが「捨てる能力が必要」か。 それは、責任がある一定以上の人でないと、止める(捨てる)決断 ができないからです。 プロジェクトでは、誰もがもう止めたほうがいいと認識しているプ ロジェクトでも、そのプロジェクトの主要ステークホルダーや責任 者、マネジメントが「止める」と決めない限り、止めることはでき ません。 デスマーチなんてよい例です。 「止める」ということを言い出し、決定した人がまるで悪人である かのように仕向けることもあります。 だから、勇気をもって、止めると決められない。 止めるための決まりを計画時に設定しておかなかったから、誰かが 言い出さないといけない。 そのようなプロジェクトでは、コストは超過し、スケジュールは遅 延し、顧客は進捗に不満を持ち、メンバーは疲弊します。 すると負のスパイラルにはまってしまいます。 そうなると、よほどのスーパーマンや坂本龍馬のような人でさえも、 難しい。 「ひどくなったプロジェクトを再生する(した)」と勇ましく語る 方にも会ったことがありますが、再生させるためのエネルギーは、 いくつか新規にプロジェクトを立てる何倍ものの労力が必要で、成 果も少ないことがわかっています。 筆者も過去にそのようなプロジェクトに途中から入ったことがあり ましたが、責任転嫁と怒鳴りあいの世界でした。また途中から入っ てきたメンバー達に責任転嫁をすることがおかしいということさえ も気付かずに責任転嫁が横行していました。 終(しま)いが特に悪く、赤字ゆえに、協力していたパートナー会 社同士にまで支払の遅延や大幅な割引を行い、責任転嫁に祭り上げ られた者は報酬なしという事態もありました。 これ、本当に起こっていたことです。 ひどくなったプロジェクトの再生について、長いこと関心を持って おりましたが、今のところ筆者には解決案がありません。 唯一、そういうものは早く捨てることだと至っています。 だからこそ、マネジメントたる者は、「止める(捨てる)こと」こ とを早いうちに学ばないといけないと強く思っていました。 捨ててみるまではなかなか認識しないこともありますが、 捨てることで、 ・新しいものが入る余裕ができる ・視界が変わる ・価値観が変わることもある と気付くことがあるものです。 プロジェクトを立ち上げる時、発起はマネジメントではなくてもよ いが、止める決断とタイミングだけはマネジメントの責任なのです。 筆者は昨年の春からドラッカーマネジメントを学び始めました。 その当時は、 「自らが陳腐化させられることを防ぐには、自らのものはすべて自 らが陳腐化するしかない。」 「明日を作るための、昨日の成果を自ら陳腐化させる」 というような言葉を知りました。 昨年の今頃はこの言葉の意味が理解できませんでした。 どうして自ら陳腐化させなければいけないのだろうと。 ドラッカー氏の書籍を読み続け、人の説明を聴き、今ではそれがわ かります。 自ら成果を陳腐化させなくても、今のスピード社会では自らの成果 はすぐに過去のものとなり陳腐化していくのです。 「変化はコントロールできない。できるのは変化の先頭に立つこと だけである。」 という言葉で、その先頭に立つには自らの昨日の成果を陳腐化させ る(捨てる)ことだと理解できました。 筆者は、 「少しうまくいかなかったプロジェクトをすぐに捨てろ」 と言っているのではありません。 筆者自身の自戒も込めて、あまりにも遅いタイミングの決断がマネ ジメントには多いのではないのかと思うのです。 だからこそ、「捨てること」「何が大切か」ということを見極める 力を早くから養う必要があるのではないかと思うのです。 それはマネジメントになる前に養うことが可能です。 今、目の前にいる人達を観察すること、そして自分ならどのタイミ ングでどうするかを考えること。その結果どうなるか。また、目の 前のマネジメントの行動とその結果を考えること、それを繰り返す だけでいいのです。 目の前のマネジメントが行っていることは、シミュレーションの 一つと考えるのです。 ■━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━■ 【質問】  あなたの組織ではマネジメント教育の時に、 「捨てること・止めること」を学んでいますか。 また、それを行っているかに問わず、あたな自身は学んでいますか。 ぜひ最初に学んでください。   プロジェクトマネジメント関連用語 ↓                  http://www.sno.jp/word/ ■━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━■ 【編集後記】  このメールマガジンを発行してから5年が過ぎました。  読者の皆様、ありがとうございました。 前回お知らせしましたように、今回で一度終了致します。 終了ナンバーが偶然にNo.365でした。 5年間で1年間分を書き続けたということになりますね。 今のところ「プロジェクトマネジメント」について発信する予定は ありませんが、何か発信する時がありましたら、再び登録されてい る方に配信させていただくこともあるかもしれません。 現在のところは未定です。 今すぐではなくても、このメールマガジンについてご感想をいただ けましたら、大切に読ませていただきます。 筆者はしばらく執筆に関しては、ネチケットを中心にして書いてい きます。 http://netiquette.jp/ しかし、プロジェクト・マネジメントだけではなくマネジメントに ついての関心が冷めたわけではありません。 この決断をするには、筆者にも葛藤がありました。 何より、筆者の頭の中の整理をするためにも書いていました。 また、書き続けることを止めることが怖くも感じていました。 しかし、今、大切なことを考え続け、 今年5月からネチケット(インターネットのお作法関連)のメール マガジンを発信し始めました。 これは一年以上使命から考え続けた結果です。 これからも何かの形で再び読者の皆様と出会うことがあると思いま す。 その際は、どうぞ宜しくお願い申し上げます。 ありがとうございました。  編集者のブログ   http://ameblo.jp/project-concierge/ ■━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━■  【PMコンシェルジュについて】      (プロジェクトマネジメントコンシェルジュ)    PMコンシェルジュについては こちら ↓       http://www.sno.jp/pm_concierge.html    バックナンバー ↓       http://www.sno.jp/mail_magazine/ ■━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━■  ●登録/解除について     このメールマガジンの登録・解除はこちらから。       http://www.sno.jp/mail_magazine.html  ●発行元 : 株式会社 素直  井上直子             http://www.sno.jp         米国PMI認定 PMP No.221100  ●このメールマガジンはお知り合いの方への転送大歓迎です!!   その際はそのまま転送をお願いいたします。   但し、内容についての著作については弊社に帰属しております。  ●このメールマガジンは受信者個人の責任においてご利用ください。   当メールにより生じる損害等について責任を負いません。  ●このメールのご意見・ご感想・リクエスト・お問合せ等は    http://www.sno.jp/query.html までぜひお送りください。   些細なことでも結構です。お待ちしております。   Copyright (C) SUNAO since 2006 All rights reserved. ●恵まれない方のために。。。  1クリックすると協賛企業が慈善団体に寄付してくれます。  今、自分がここにいられることに感謝し、1日1回クリック=1円しませんか。  http://www.dff.jp/